卵焼きは、普通の鉄フライパンでも焼けます。
卵焼きというと四角い玉子焼き器をイメージされるかと思いますが、普通の丸い鉄フライパンでもきれいに焼くことができます。もちろん卵焼き器の方がきれいに焼けますが、鉄フライパンも悪くありません。
また、鉄フライパンを育てたい場合にもおすすめできます。
鉄フライパンで卵焼きを焼くには?
鉄フライパンを使った卵焼きの焼き方です。
今回は、直径18cm厚さ1.6mmの鉄フライパンを使っています。異なる直径や厚さでも問題はありませんが、卵焼きには薄板のフライパンの方が適しています。厚板の場合には焦がさないように注意する必要があります。
また、油引きには“さらし(晒)”があると便利です。
卵焼きの卵液を作ります。初めての場合は、だし巻きよりも甘い玉子焼きの方が失敗しません。また、砂糖には蛋白質の熱変性を遅らせる働きがありますので、甘くするほどに柔らかくふっくらした卵焼きになります。
鉄フライパンは、煙が出るくらいまで熱してから油をひくことによりくっつきにくくなります。
薄く卵液をひき、奥から手前に向けて巻いていきます。形を気にしない場合は奥から手前に向けて巻いていき、四角くしたい場合は“左右をたたんでから“奥から手前に向けて巻いていきます。
鉄フライパンは、熱容量の高さが魅力です。
銅と比べれば温度管理の難しさはあるものの、高い温度でふっくらした卵焼きを作ることができます。形にこだわりがない場合にはおすすめできます。
くっつかないようにするには?
鉄フライパンは、熱してから油をひきます。
鉄の表面には“吸着水”が存在します。吸着水は油の吸着を阻害しますので、煙が出るくらいまで熱して(吸着水を飛ばしてから)油をひくことがポイントになります。この点さえ守られていれば、くっつきにくくなります。
また、強火で調理する必要はありません。
鉄フライパンには、熱容量が高いという特徴があります。熱容量の高さは冷めにくさに直結しますので、火を弱めても十分な熱量を保持することができます。
四角い玉子焼きにするには?
鉄フライパンの卵焼きは、オムレツのような形になります。
形にこだわりがなければそのままでも問題はありませんが、お弁当に入れる場合などには四角くした方が都合のよい場合もあります。そのような場合には、左右を折りたたんで長方形にしてから巻いていきます。
卵焼き器ほどきれいにはできませんが、慣れればそれなりにはなります。
鉄フライパンが使いやすくなる理由は?
卵焼きを焼いていると、鉄フライパンは育ちやすくなります。
鉄フライパンは、油が酸化重合することによる樹脂層(ポリマー層)によって使いやすくなっていきます。このことを“フライパンが育つ”と表現されていますが、樹脂層の形成には繰り返し薄く油を塗って加熱しなければいけません。
卵焼きの調理方法は、鉄フライパンを育てることに都合がよいのです。
【まとめ】鉄フライパンで卵焼きを焼くには?
鉄フライパンでも卵焼きを焼くことができます。くっつくことが心配になるかもしれませんが、しっかりと熱してから調理を始めればくっつくことはありません。また、左右をたたんでから巻き始めることにより、一般的な四角い玉子焼きにすることもできます。