大豆の茹で方を紹介します。
大豆は、一晩ほど浸水させてから弱火で3~4時間ほど茹でることにより十分に柔らかくなります。目安としては、親指と薬指でつまんで力をかけずに潰せるくらい(500gくらいの力で潰せるくらい)まで柔らかくします。
また、圧力鍋や魔法瓶にて加熱する方法もあります。(※大豆の戻し率は、重量比で2.3~2.5倍です)
大豆の茹で方は?
大豆の茹で方には、大きく4種類があります。
それが、鍋で茹でる、圧力鍋で茹でる、圧力鍋で蒸す、魔法瓶に入れて保温する方法の4種類です。一般的には鍋で茹でるか圧力鍋で茹でる方法が好まれます。大豆が少量の場合には魔法瓶で保温されることもあります。
いずれの方法であっても、十分に吸水した大豆であることがポイントになります。
加熱方法 | 詳細 |
---|---|
鍋で茹でる方法 | アクを取りながら3~4時間茹でる |
圧力鍋で茹でる方法 | 4~5分加圧してから急冷する |
圧力鍋で蒸す方法 | 20~30分間加圧して15分後に開ける |
魔法瓶で保温する方法 | 魔法瓶で一晩ほど保温する |
間違いがないのは鍋で茹でる方法です。
時間はかかりますが、圧力鍋のように大豆の皮が圧力弁をふさいでしまうリスクを考えなくても良いですし、魔法瓶のように温度が下がりすぎて食中毒のリスクにさらされてしまう心配もありません。
鍋には、熱容量の高い鍋(鋳物琺瑯鍋や文化鍋など)をおすすめします。
鍋で茹でる方法は?
鍋で茹でる方法を紹介します。
もっとも基本となる大豆の茹で方が“鍋で茹でる方法”であり、十分に吸水させた大豆を熱容量の高い鍋に入れて弱火で3~4時間ほど茹でます。加熱時間は大豆の状態により変化しますので、適宜、大豆の固さをチェックしながら茹でていきます。
500gの力で潰れるくらいまで茹でればOKです。
大豆を良く洗い、たっぷりの水(約4倍容量の水)に一晩ほど浸けておきます。大豆の吸水時間は室温や大豆の状態により変化しますので、大豆を割ってみて芯まで戻っていることを確認してください。場合によっては24時間ほどの時間を要することもあります。
戻した大豆を厚手の鍋に移し、弱火で3~4時間ほど茹でていきます。途中で浮いてくるあくは取り除きます。茹で湯が足りなくなってきたら、適宜、水(またはお湯)を足してください。茹で上がり間近になってきたら茹で湯が残りすぎないようにコントロールします。
大豆は、親指と薬指でつまんだ時に力を入れずに潰せるくらいまで柔らかくします。具体的には500gの力で潰せるくらいの固さです。慣れればおおよそのイメージをつかめますが、不安であればキッチンスケールに乗せてチェックしてください。
基本的には、鍋で茹でる方法を覚えておけば問題ありません。
厚手の鍋(鋳物琺瑯鍋や文化鍋など)があると便利です。一般的な鍋(アルミ鍋など)でもできなくはありませんが、熱効率が悪くなるために「時間がかかる」「硬さにムラができる」などのデメリットが生じてしまうことがあります。
可能な限り、厚くて重い鍋がおすすめです。
圧力鍋で茹でる(蒸す)方法は?
圧力鍋を使うと、短時間で茹でることができます。
注意点としては「大豆の皮が圧力弁をふさがないように注意すること」と「容量以上の大豆を入れないこと(取扱説明書の指示に従うこと)」の2点です。どちらも事故に直結する恐れのある間違いですので、十分に注意する必要があります。
まずは、圧力鍋の取扱説明書を読んでください。
基本的には、使用する圧力鍋の指示に従ってください。私の圧力鍋(ティファール アクティクックシンプリー)の場合であれば、「吸水させた大豆と水(大豆の3~5倍量)を入れ、落し蓋をしてから高圧で4分加熱する」と指示されています。圧力により加圧時間には多少の違いがでるものの、おおむね同じような使い方になるかと思います。
圧力鍋は、時短になります。
通常、圧力鍋により短縮される時間は70~80%ほどです。理屈の上では30分ほどの加圧時間が必要になる計算ですが、大豆を茹でる目的は澱粉の糊化(α化)になりますので、肉などの調理と比べると短時間の加圧時間で済むことになります。
ちなみに、肉に時間がかかるのは“結合組織のコラーゲン化“に時間がかかるためです。
魔法瓶で保温する方法は?
少量の大豆には、魔法瓶がおすすめです。
軽く煮立たせた大豆を魔法瓶に入れて一晩ほど保温します。魔法瓶の性能が重要であり、性能の低い魔法瓶や容量の合っていない魔法瓶を使ってしまうと温度が下がりすぎて失敗してしまうことになります。
温度の低下は、食中毒のリスク増加にもつながります。
魔法瓶にお湯を入れて保温しておきます。大豆をひと煮立ちさせてから、保温しておいた魔法瓶に入れます。温度を下がりにくくするためにも、魔法瓶の容量を使い切ることがポイントになります。保温時間は一晩(8時間)ほどが目安になります。
鍋に移して10分ほど茹でます。ここで固さをチェックし、目的の固さになるまで茹で続けます。魔法瓶で加熱する方法は、茹で湯の量が魔法瓶の容量に左右されることになります。茹で湯に溶け込んだうま味や栄養素などが気になる場合には適当な量になるまで煮詰めます。
魔法瓶を使う方法は、エコです。
しかし、魔法瓶の性能や容量に左右されることになりますので、意外と難しい方法でもあります。ちょうど良い大きさの魔法瓶がない場合には、(個人的には)鍋を使って茹でる方法が現実的だと思っています。
条件次第ではおすすめできる方法です。
【まとめ】大豆の茹で方は?
大豆は、一晩水に浸した大豆を3~4時間ほどかけて茹でるのが基本になります。圧力鍋を使う方法や魔法瓶を使う方法もありますが、分量によってはおすすめできない場合があります。圧力鍋を使う場合には「大豆の皮が圧力弁をふさがないようにすること」「容量を守ること」に注意し、魔法瓶を使う場合には「温度が下がりすぎないようにすること」に注意してください。