味噌は部分的に白くなることがあります。
大部分は産膜酵母と呼ばれる微生物です。しかし、カビの場合もありますしアミノ酸(チロシン)の結晶化により白くなる場合もあります。味噌の表面が白くなっている場合、まずは見極めることがポイントになります。
対処方法は原因により異なります。
味噌が白くなる原因は?
味噌表面が白くなるのには3つの原因が考えられます。
味噌(発酵型味噌)は、長期間熟成させる発酵食品です。高い塩分濃度により雑菌の侵入を防いでいるとはいっても空気に触れている部分があると好ましくない微生物の侵入を許してしまうこともあります。
ある程度は仕方のない部分もありますので、問題は正しい処置をとることです。
原因 | 特徴 |
---|---|
産膜酵母 | 無害だが風味は悪くなる |
白カビ | 有害な可能性がある |
アミノ酸(チロシン)の結晶化 | 問題なし |
味噌の表面(または空気に触れてる部分)が白くなる原因は、産膜酵母か白カビのいずれかです。産膜酵母は風味を損ないはするものの基本的には無害です。しかし、白カビの場合には(大きな健康被害はないものの)有害である可能性も否定できません。
そのため、産膜酵母と白カビとでは対処方法が変わってきます。
アミノ酸(チロシン)の結晶化には何の問題もありません。気になるようであれば取り除いても構いませんし、混ぜ込んでしまっても構いません。
白くなった場合の対処方法は?
まずは原因を特定します。白くなっている部分を観察すると、「①ねっとり張り付くように生育しているのか?」「②ふわふわと点状に生育しているのか?」「③白く乾いた斑点状になっているのか?」などの違いにより判断できます。①が産膜酵母、②が白カビ、③がアミノ酸(チロシン)の結晶化です。
味噌表面が白くなる原因の多くは産膜酵母です。産膜酵母は空気を好みシンナー臭の原因になる微生物です。基本的には取り除きますが、害はありませんので微量であれば混ぜ込んでしまっても問題ありません。
白カビの場合は確実に取り除きます。カビは菌糸を伸ばしている可能性がありますので、表面だけでなくカビの周り5~10mmほどは一緒に取り除きます。当然ですが、青カビや赤カビなどの場合は特に念入りに取り除く必要があります。(※画像がありませんので撮影できたら差し替えます)
アミノ酸の結晶化には何の問題もありませんので、気になるようであれば取り除き、気になるほどでもない場合は混ぜ込んでしまいます。熟成期間が長くなるほどに起こりやすい問題ですので、ある程度は仕方のないことだと考えてください。(※画像がありませんので撮影できたら差し替えます)
基本的には空気を遮断するしかありません。味噌づくりにおいて口が酸っぱくなるほどに「空気を抜くように詰めなさい」「表面が空気に触れないようにしなさい」などと言われるのは産膜酵母やカビを防ぐためであり、確実に空気を遮断できていればこれらの問題は起こりません。このことからも、容器を清潔にして丁寧に空気を遮断することがポイントになります。
【まとめ】味噌表面が白いのはカビ?
味噌が白くなるのには3つの原因が考えられます。それが、「産膜酵母」「白カビ」「アミノ酸(チロシン)の結晶化」であり、それぞれで対処方法は違ってきます。いずれにしても容器を清潔に保つことと丁寧に空気を遮断することがポイントになります。