台所で燻製をしています。
鶏もも肉を温燻(温度70℃燻煙時間3h)することが多く、月に2回ほどの頻度で台所での燻製を楽しんでいます。匂い残りなどが気になるかと思いますが、レンジフードの付いているタイプの換気扇であれば大きな問題にはなりません。
台所でも使いやすい燻製器の選び方について説明していきます。
自宅でできる燻製の種類は?
燻製法は大きく3種類に分類されています。
それが80~140℃で5~20分燻煙する熱燻法、50~80℃で1~3時間燻煙する温燻法、25℃以下で数時間~1日以上燻煙する冷燻法です。台所での燻製(燻製法)は熱燻か温燻のどちらかになります。
まずは「何を作りたいのか?」を考えてください。
燻製法 | 適した素材 |
---|---|
熱燻 | 干物、カマンベールチーズ、ソーセージなど |
温燻 | ベーコン、スペアリブ、渓流魚、卵、チーズなど |
冷燻 | スモークサーモン、生ハムなど(※台所では不可) |
燻製法の違いは風味と水分量に影響します。
たとえば熱燻は煙をかけながら焼くようなイメージですのでジューシーな仕上がりになりますが、温燻は煙をかけながら水分を抜いていくようなイメージですのでうま味が凝縮されてしまったような仕上がりになります。
どちらの燻製をしたいのかによっては燻製器の選び方が変わることもあります。
使いやすい燻製器の種類は?
家庭用の燻製器には鍋型タイプが人気です。
燻製器には大きく鍋型タイプと箱型タイプがあります。家庭用の小型燻製器として人気あがるのは鍋型タイプですが、鍋型タイプにも「密閉性が高く熱燻向きの燻製器」と「煙や水蒸気の逃げ道のある温燻向きの燻製器」の2種類があります。
前者は煙を出したくない人向け、後者は仕上がりを良くしたい人向けです。
- 鍋型タイプ(小型)
- 密閉性の高いタイプ
- 煙や水蒸気を逃がせるタイプ
- 箱型タイプ(中型~大型)
手軽なのは鍋型タイプで使いやすいのは箱型タイプです。
密閉性の高いタイプと煙や水蒸気を逃がせるタイプのどちらが良いかについては好みによります。前者は煙が出ない代わりに燻製が酸っぱくなったり苦くなることがありますし、後者は仕上がりこそ良くなりますが煙は出続けます。
温燻製をするのであれば、煙や水蒸気を逃がせるタイプ(もしくは上部に排気口のあるタイプ)がおすすめです。収納スペースなどの問題を解決できるのであれば箱型タイプの方がメリットは大きいとされています。
特に燻煙時間が長くなるほどにチップやスモークウッドの確認が容易で(比較的に低い温度で)温度を安定させやすい箱型タイプのメリットが大きくなります。
【まとめ】おすすめの家庭用燻製器は?
おすすめの家庭用燻製器は「何を作りたいのか?」によって大きく変わってきます。熱燻で軽く燻して(炙って)から鉄フライパンやスキレットで仕上げる場合には熱燻ができればOKですが、ベーコンのようにうま味を凝縮させたい場合には温燻のできる(しやすい)燻製器を選ぶ必要があります。また、可能な限り煙を出したくないのであれば密閉性の高い燻製器がおすすめですが、仕上がりを重視したい場合には煙や水蒸気を逃がせるタイプの燻製器がおすすめです。