バジルは摘心や切り戻しを繰り返して育てます。
摘心とは先端の芽を摘み取ることであり、バジルは摘心によりわき芽が伸びて収量を増やすことができます。また、花が咲くと風味が落ちることからも花を利用しない場合には花穂は早めに切り取ることがポイントになります。
切り取った枝はさし穂として利用することもできます。
日常的な葉の摘み方は?
バジルは摘心や切り戻しを繰り返しながら育てていきます。
摘心と切り戻しは剪定の程度の違いです。植物は剪定されたすぐ下から新しい枝を伸長させますが、強く切り戻すほどに強い枝を伸ばすという特徴を持ちます。そのために樹形を考慮した上で使い分けられます。
摘心とは茎先の切り戻しのことでピンチや芯止めとも呼ばれます。
剪定方法 | 剪定の強弱 |
---|---|
摘心(ピンチ・芯止め) | 弱い剪定 |
切り戻し | 強い剪定 |
また、剪定とは関係なく葉を摘むこともあります。
バジルは葉や茎が料理に利用されます。まとまった量のバジルを使う場合には摘心や切り戻しにて収穫しますが、数枚の葉だけを使いたい場合などには混みあっている葉を摘み取るようにして収穫します。
このような収穫方法は(すかし剪定のような効果を生み)風通しがよくなりますので病害虫のリスクを下げることにつながります。
収量を増やすための切り戻し方法は?
バジルは切り戻すことで収量を増やします。
バジルを切り戻すとその下から新しい枝を伸ばします。この新しい枝には「強く切り戻すほどに強い枝を伸ばす」という性質がありますので、バジルの収量を増やすには意図的に強い切り戻しをすることがポイントになります。
具体的には、苗を植えつけたタイミングと7~8月上旬頃の2回です。
時期 | 切り戻しの位置 |
---|---|
4~6月 (植え付け時) | 下から2~3節目の直上 |
7~8月上旬 | 半分くらいの位置 |
切り戻しの時期や程度は状況により変化します。
バジルの苗は鉢に植え替えたタイミングで下から2~3節目のすぐ上で剪定します。すると切り戻した直下のわき芽が動き伸長していきます。わき芽の伸長に合わせて根も伸長しますので株全体が充実していきます。
2回目の大きな切り戻しは7~8月上旬です。
このくらいの時期になると収穫(摘心や切り戻し)を繰り返してきたことにより株のバランスが悪くなり、しだいに葉が小さくなっていきます。そこでこの時期に半分くらいになるまでの大胆な切り戻しをします。
切り戻すことにより勢いを取り戻して収穫期間を延ばすことにつながります。
花穂を切り取る理由は?
花穂は早めに切り取ります。
バジルの収穫期は5~10月ほどですが、7~10月上旬はバジルの花期にあたります。花を咲かせてしまうと風味が落ちてしまいますので、花を利用しない場合には見つけたら早めに切り取ることがポイントになります。
切り取り方は摘心や切り戻しと同じです。
種を取る場合にはそのまま放置します。一般的なバジル(スイートバジル)は高温性のハーブで15℃以下になると生育が悪くなりますので、翌年のために種を取る場合には気温を考慮してタイミングを見極めます。
バジルシードを利用する場合には早めに葉をあきらめることになります。
【まとめ】バジルの剪定方法は?
バジルは摘心と切り戻しを繰り返しながら育てていきます。バジルは切り戻すことにより収量を増やすことができますので、一般的には植え付け時と夏の2回に大きな切り戻しをします。これにより収量を増やしつつ10月いっぱいくらいまではバジルの香りを楽しむことができるようになります。種(バジルシード)を利用したい場合には花穂を切り取らずにそのままにしますが、花が咲くとバジルの風味は落ちてしまいます。