おろし金には、正しい使い方があります。
おろし金にも様々な種類や大きさがあります。一般的な大きさのおろし金の場合、刃の大きな表面が大根やとろろをおろすため、刃の細かい裏面が薬味や柚子皮をおろすために使われます。(※ショウガは表面、ニンニクは裏面です)
おろし金を正しく使うことで、豊かな香りを味わえます。
おろし金の使い方は?
おろし金には正しい使い方があります。
たとえば、ショウガとニンニクとではおろし方が違います。ショウガはおろし金の表面を使って直線でおろしますが、ニンニクはおろし金の裏面を使って円を描くようにおろしていくことがポイントになります。
これは、ショウガが繊維を断ち切ることがポイントであるのと比べ、ニンニクは細胞を壊して粘りを出すようにすることがポイントであるためです。
食材 | おろし方 |
---|---|
ショウガ | 繊維を切って口あたりをよくする |
ニンニク | 細胞をつぶして香りを引き出す |
ニンニクの風味は、硫黄化合物によるものです。
ニンニクは物理的な刺激を与えなければ臭いませんが、細胞を傷つけることにより酵素が働いて刺激性の強い香りを有する硫黄化合物が生じることになります。そのため、ニンニクはすりつぶすようにおろすことで香りが立つようになります。
ワサビに鮫皮おろしを使うのと同じ理由です。
おろし金の洗い方は?
おろし金は、たわしで洗います。
小さな棕櫚(しゅろ)のたわしを使うことで細かな汚れが取れて便利です。たわしおの素材には棕櫚とパームがありますが、銅のおろし金の場合には棕櫚をお勧めします。少しだけ値は張りますが棕櫚であれば銅のおろし金を傷つけることがありません。
ステンレスのおろし金であれば、パームたわしでも問題はありません。
ちなみに、棕櫚はしなやかな素材で“腰で洗うイメージ”であり、パームは固い素材で”点で洗うイメージ“となります。どちらが優れているということはありませんが、用途により使い分けられることになります。
銅のおろし金を棕櫚たわしで洗うのは、銅が柔らかな素材であるためです。(※繰り返しになりますが、一般的なステンレスのおろし金であればパームたわしでOKです)
【まとめ】おろし金の使い方と洗い方は?
おろし金は、食材の特徴によりおろし方が変わります。たとえば、ショウガは繊維を断ち切ることがポイントとなるためにおろし金の表面を使って直線でおろしていきますが、ニンニクは細胞をすりつぶすことがポイントになるためにおろし金の裏面を使って円を描くようにおろしていきます。おろし金の洗い方は、小さなたわしを使って細かな汚れを洗い流します。