らっきょうの漬け方を紹介します。
私のらっきょう漬けは「①らっきょうの下処理」「②下漬け(塩漬けによる乳酸発酵)」「③乾燥」「④本漬け(甘酢漬け)」のような工程で作ります。下漬けの有無や塩分濃度などには様々な方法がありますが、ここでは私のやり方をご紹介します。
らっきょうの甘酢漬けは、常温1年ほどの貯蔵が可能です。そのまま食べるもよし、手づくりドレッシングなどに混ぜるもよし、想像以上に“使える”保存食です。
時間があれば仕込んでおくことをおすすめします。
らっきょう漬けの材料
らっきょう漬けの材料は、らっきょう、粗塩、お酢、砂糖、赤唐辛子です。
食塩は粗塩をおすすめしますが、お酢と砂糖は好みで変えます。私の場合だと、お金があれば米酢を使いますが大抵は穀物酢を使い、砂糖は上白糖バージョンと玉砂糖バージョンの2種類を漬けています。
ここでは、2種類(上白糖と玉砂糖)のレシピを紹介します。
らっきょう
材料 | 分量 |
---|---|
らっきょう | 漬ける分だけ |
- らっきょうはすぐに芽が伸びてしまうので、その日のうちに下処理します。
下漬け(食塩水漬け)
材料 | 分量 |
---|---|
水 | 下処理したらっきょうの50% |
粗塩 | 水の10% |
- 水は下処理後の重量の60%にしています。しかし、らっきょうの頭が出てしまう場合には適宜増やします。
- 10%の食塩水にします。正確には11~12%の食塩を加えることになりますが、そこまで厳密にやらなくても大丈夫です。
本漬け(甘酢漬け)
上白糖バージョン
材料 | 分量 |
---|---|
お酢 | 下処理したらっきょうの50% |
上白糖 | お酢の30% |
赤唐辛子 | お酢500gに対して1本くらい |
玉砂糖バージョン
材料 | 分量 |
---|---|
お酢 | 下処理したらっきょうの50% |
玉砂糖 | お酢の40% |
赤唐辛子 | お酢500gに対して1本くらい |
- 私は穀物酢を使っていますが、米酢を使うと香りが良くなります。
- 砂糖の種類を変えることもありますが、最近は上白糖と玉砂糖を好んで使っています。
- 赤唐辛子は種を抜いて輪切りにしておきます。
らっきょうの漬け方
らっきょう漬けは、「下漬け→乾燥→本漬け」のような工程を経ます。下漬けによって適度の塩分と乳酸発酵による香味を加え、乾燥により余分な水分を飛ばします。その後に本漬けすることで豊かな風味と保存性の向上が望めます。
下漬けには5~10日ほどの時間を要しますので、作業の難しさよりもスケジュール管理が大切であったりもします。
らっきょうの下処理
らっきょうをひとつひとつばらし、流水でもみ洗いしながら外側の泥のついた皮をはがします。土を流すことになりますので、室内の台所でしか作業ができない場合には「さっと土を落としてから洗う」「排水口に目の細かな水切りネットをセットしておく」などの対策を施しておくことをおすすめします。
らっきょうの頭(茎)と根を切り落としてボウルに移します。根元はぎりぎりまで、頭は少し長めに残しておくのがセオリーとされています。
ボウルに水を注ぎ、らっきょうをこすり合わせて剥けた皮をきれいに取り除きます。ざっくり水気を切ってから清潔な布巾などできれいに拭き取ります。ここまでがらっきょうの下処理方法です。
下漬け(塩漬け)の方法
らっきょうの下処理が終わりましたら、重量を量ります。この重量が甘酢などの分量にも影響しますので確実に量っておきます。
10%の食塩水をつくります。食塩水は下処理したらっきょうの50%前後が適量になりますので、らっきょうが800gであれば400gの水に40gの粗塩を溶かしておきます。食塩水を温めた場合には常温に冷ましてから使います。
下処理したらっきょうを10%食塩水で漬けます。らっきょうが浮いてしまいますので、重しをします。漬けるための重しではなくらっきょうを沈めるための重しですので、ごくごく軽いものでも大丈夫です。
下漬けは、5~10日ほど行います。乳酸発酵がはじまると「食塩水が濁る」「泡が浮いてくる」などの変化が起こります。発酵スピードは室温により変化しますので、5日後以降は味見をしながら本漬けのタイミングをうかがいます。
5~10日後、好みの漬かり具合になったら取り出して陰干しします。日の当たらない風通しの良い場所で3~6時間ほど干せば本漬けをできるようになります。
- 下漬けの段階でも、塩漬けとして十分においしく食べることができます。しかし、今回の塩分濃度での長期保存はできませんので、塩漬けとして食べる場合には適量を小分けにして冷蔵保存しておきます。
本漬け(甘酢漬け)の方法
甘酢をつくります。鍋に下処理後重量の50%のお酢、お酢の30%の上白糖(玉砂糖の場合は40%)を合わせて中火にかけます。砂糖が溶けたら火からおろして唐辛子を加えます。甘酢は、冷ましてから本漬けに用います。(※下漬けの食塩水が50%では足りなかった場合には、甘酢の量も適宜増やしてください)
保存容器に陰干ししたらっきょうを入れてから、冷ました甘酢を注ぎます。翌日から食べることはできますが、1週間ほど置くと味が落ち着きます。
らっきょうの甘酢漬けは、冷暗所(暗く涼しい場所)であれば常温で1年ほど日持ちします。食べるたびに大きな容器から取り出していると清潔を保てませんので、一定量は小さな保存瓶に移しかえて冷蔵庫保存しておくことをおすすめします。
【まとめ】らっきょうの漬け方は?
以上がらっきょう漬けの作り方です。らっきょう漬けにも様々なレシピがありますので「これが正解!」というつもりはありませんが、限りなく伝統的な作り方に近いレシピになっています。もし、「手間暇がかかっても良いので伝統的ならっきょう漬けを漬けてみたい」と言った場合には、多少なりとも参考になるはずです。